マンションを買い替えたい!売り時と寿命は?築20年、築30年の古いマンションを売る方法

2024.05.20
マンションを買い替えたい!売り時と寿命は?築20年、築30年の古いマンションを売る方法

住んでいるマンションが築20年を迎えたら、それは一つの節目の時期です。これから先の住まいをどうするのか、一度冷静に検討してみてはいかがでしょうか?

築20年は、マンションの売り時とも言われています。ぼんやりと住み替えを考え始めた方に向けて、古いマンションを売る方法をお伝えします。

現在特に住み替えを考えていない場合も、「マンションの寿命は?」「あと何年住める?」など、気になる点が多いはず。こちらも詳しく解説します。

築20年のマンションが売り時と言われる3つの理由

築20年のマンションは、住んでいる方にとってはまだまだ快適に使える住まいです。一方で不動産会社からは、「売り時」と言われる機会も多いのではないでしょうか。

築20年のマンションがなぜ売り時なのか、3つの理由を紹介します。

中古マンションの売買が活発になる時期だから

築20年のマンションは、中古マンション市場において、もっとも活発に取引されている物件です。売り出し数が多く、また成約数も多いという特徴があります。

つまり、中古マンションの売却を検討している方にとって、売却しやすいタイミングが「築20年」というわけです。

新築で購入したマンションを手放す場合、20年の間に、住宅ローンの残高もかなり減っていると思われます。売主にとっては、売り出し価格の調整がしやすく、また物件によっては、十分に利益を狙える範囲と言えるでしょう。

ちなみに、不動産売却を検討し始めてから、実際に売れるまでには半年~1年程度の時間が必要になるケースも多いもの。

築20年を迎えてから売却活動をスタートするよりも、築20年を迎えるまでに売却活動を完了できるように動いた方が、有利な条件で売りやすくなるでしょう。

今の自宅マンションがいくらで売れるのか?を日頃からチェックし、どこの不動産会社にお願いするのがいいかをリサーチしておくと、いざ「売ろう!」と思った際に、スムーズに動くことができます。

自宅マンションがいくらで売れるのか?は、わざわざ不動産会社に足を運ばずとも、無料でいつでも査定依頼を出すことができるサイトを利用すれば、簡単に調べる事ができます。

それは、無料の不動産一括査定サイト。複数の業者に査定依頼をすることで、自宅の売却相場を知ることができますよ!

築20年を超えると相場価格がぐんと下がるから

中古マンションの価格は、築年数と連動しています。もっとも高く売れるのは、新築後すぐに売り出された家で、時間の経過と共に、徐々に価格が下がっていきます。

問題はその下がり幅で、築20年を超えると、かなり大きく下落してしまうのです。

公益財団法人 東日本不動産流通機構が発表した「中古マンションの築年帯別平均価格」に関するデータによると、築16~20年の中古マンションの平均価格は、や4,000万~4,500万円程度。一方で、築21年~25年になると、3,500万~3,500万円程度にまで下落してしまいます。

※引用:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)より

たった5年で約1,000万円も下落するのであれば、「今のうちに手放してしまおう」と考える方も多いのでしょう。

ライフスタイルの変化を迎えやすい時期だから

新築時から入居している場合、該当マンションでの生活も20年を迎えます。30代で購入した方は50代に、40代で購入した方は60代を迎えるでしょう。

築20年と言うタイミングは、ライフスタイルの変化を迎えやすい時期と言えます。

  • 子どもが大きくなって手狭になった
  • 子どもが巣立って、広いマンションが必要なくなった
  • 体が衰えてきたため、より生活しやすい住まいがほしい
  • 定年退職後は、今とは違う生活を楽しみたい

これから先の生活を考えた上で、住み替えを検討する方も多いと言えるでしょう。

築20年程度の中古マンションは、価格と性能のバランスに優れた物件も多いもの。需要がある不動産物件という点を、頭に入れておきましょう。

マンションの寿命は?築20年のマンションはあと何年住めるのか

築20年のマンションを売ろうかどうか悩んでいる方にとって、気になるのが「あと何年住めるのか?」という点です。

鉄筋コンクリート造のマンションの法定耐用年数は47年と定められています。法律上は、47年経過すると、マンションの建物の価値はゼロということに。ただし、だからといって、そのマンションの住めなくなるわけではありません。

参考:マンションの建物耐用年数って何年?寿命を過ぎたら建て替えるの? | 住まいのお役立ち記事

マンション全体の管理が行き届いていて、必要なメンテナンスが施されていれば、築60年程度までは問題なく住めるでしょう。

もちろん、内装や設備のリフォームはその都度必要にはなりますが、築20年のマンションは「あと40年は暮らせる」という計算です。

マンションの寿命と自分たちのライフスタイルを併せて考え、ベストな売却時期について検討してみてください。

売却せずにこのまま住み続ける場合には、マンションの大規模修繕やリフォームについて、検討し始めるのがおすすめです。

築20年のマンション売却…気になる流れやメリット・デメリット

築20年のマンションを手放すことを本格的に検討し始めたら、流れを把握しておきましょう。気になるメリット・デメリットについても、併せて解説します。

マンション売却までの流れ

中古マンションの売却を検討し始めたら、できるだけ早く行動を開始するのがおすすめです。少しでも築年数が浅い方が、有利に売却できる可能性が高まるでしょう。

具体的な流れは以下のとおりです。

  1. マンション売却・住み替えスケジュールを確認する
  2. 不動産会社にマンション査定を依頼する
  3. 査定結果を受け取り、不動産会社を決定する
  4. 不動産会社と契約を結び、売却活動をスタートする
  5. 売買契約を締結する
  6. マンションを引き渡す

現在居住中のマンションを売却する場合、新たな住まいを手配し、引っ越す必要があります。購入手続きや賃貸手続きなど、いつ頃、どういった物件を手配するのか、スケジュールを確認しておきましょう。

その上で、中古マンションの査定を受けます。スケジュールがはっきりしていれば、不動産会社との打ち合わせもスムーズに進めていけるはずです。

売却活動は、不動産会社が主導で行われるもの。その詳細は契約スタイルによっても違ってきますから、事前にしっかりと確認しておいてください。

売却活動中には、マンションの内覧が行われます。売主として対応を求められるので、事前に準備を整えておくと安心です。

無事に購入してくれる人が見つかったら、売買契約を締結します。お金を受け取り、マンションを引き渡しましょう。

築20年のマンションを売却するメリット2つ

長年住み続けてきたマンションを手放す際には、不安を抱えてしまいがちです。こんなときには、ぜひ売却するメリットに注目してみてください。

築20年のマンションを手放すメリットは、以下のとおりです。

  • 市場の在庫が少ないため、売却しやすい
  • 手元にお金が残りやすい

中古マンションの取引市場も、需要と供給のバランスの上に成り立っています。需要が高い築20年のマンションは、供給が追い付きにくく、売却しやすいという特徴があります。

だからこそ、売主にとって有利な条件で売買契約が成立しやすく、住宅ローンを完済した後に、お金を手元に残しやすいというメリットも発生するでしょう。

築20年のマンションを売却するデメリット2つ

一方で、デメリットは以下の2つです。

  • 設備の老朽化が原因で、修理費用が発生しやすい
  • 共用部分の施設が、魅力になりにくい

築10年を超えたころから、徐々に増えてくる設備トラブル。築15年~20年が経過すると、修理・交換が必要になるケースがほとんどです。

たとえ現在問題なく使えていたとしても、買主の立場で不安を感じるのは当然のこと。マンション売却前に、対応費用がかかるケースも少なくありません。

またマンション売却時に魅力の一つとしてアピールしやすいのが、共用施設です。築20年が経過すると、アピール要素として使えないケースが増えてしまう点も、デメリットの一つと言えるでしょう。

買い替えは売り先行、買い先行の2種類

上記の項目だと「売り先行」になります。先にマンションを売却し、新居を見つける方法です。

また、希望とする物件が先に決まっている場合は、先に新居を購入後マンション売却手続きを進める「買い先行」という方法もあります。

売り先行
先にマンションを売却することで、次に購入する新居の資金を調達できます。計画的に買い替えを進められます。

【メリット】

  • 売却金を新居購入費にあてられる
  • 売却金額が先にわかるので、新居購入の予算を決めやすい

【デメリット】

  • マンション売却後、賃貸など仮住まいを探す手間がかかる
  • 仮住まいを借りる金銭的負担を減らしたく、新居選びを急ぎがちになる
住宅ローンの残債がある方、マンション売却で得たお金を新居購入資金にあてたい方に向いています。マンション売却が初めての場合は、売り先行の方が失敗がないとい言われています。

また、住んでいるマンションを好条件で売りたい方にもおすすめです。修繕を施すことで、買い手がつかない物件も売れることもあります。

できるだけ高く古いマンションを売る方法は?実践したいコツ3つ

売却活動を比較的スムーズに進めやすいのが、築20年のマンションの特徴です。では、より高く売却するためには、どういったポイントを意識すれば良いのでしょうか。

3つのコツを紹介します。

複数の不動産会社を比較検討する

マンション売却の第一歩は、不動産査定です。不動産会社が、各種情報を参考にして、「これぐらいで売れるだろう」という金額を算出してくれます。

古いマンションをできるだけ高く売るためには、より良いパートナーを見つける必要があります。だからこそ、査定の段階で不動産会社をしっかりと比較検討してみてください。

「不動産会社の比較検討と言われても…そもそも不動産会社をよく知らない」という場合には、不動産一括査定を使うのがベストです。自身の条件に合う不動産会社とマッチングして、一度にコンタクトを取れます。

複数の不動産会社に物件を査定してもらうことで、相場価格もつかみやすくなるでしょう。また不動産会社それぞれの特色も見えてくるはずです。

査定を依頼する不動産会社は、最低でも2~3社はピックアップしておきましょう。面倒臭がらず、理想のパートナーを見つけてください。

古いマンションの売却を得意とする不動産会社に依頼する

不動産会社には、それぞれ得意分野があります。古いマンションをできるだけ高く売るためには、そうしたタイプの物件を得意とする不動産会社を選択しましょう。

どの不動産会社がどういった物件を得意としているのかは、以下の方法で見極められます。

  • 得意分野を聞いてみる
  • 過去の売却実績を聞いてみる
  • 査定金額の根拠を詳しく説明してもらえるかチェックする

ある程度の築年数のマンション売却を得意とする不動産会社は、やはりそれなりの実績を持っているもの。具体的な情報を聞いてみれば、自身の売却活動にも役立てられます。

また、査定価格の根拠を詳しく説明できるかどうかも、チェックポイントの一つになります。

反対に、「相場よりもかなり高い査定金額が出たものの、なぜそうなるのかは、はっきり説明してもらえなかった」という場合には、避けた方が良いでしょう。

マンションの状態をできる限り整える

築20年のマンションの売却で、価格を左右しやすいポイントと言えば、内部の状態です。

  • やっぱり築20年だと古臭くて汚れが目立つ…
  • 築20年の割に内部の状態が良く、気持ち良く生活できそう

どちらの印象に近付くのかによって、売却価格は大きく違ってくるでしょう。できる限りきれいな状態に近付けた方が、高く、そして素早く売却できる可能性が高まります。

築20年のマンションの場合、リフォームまでは必要ないケースが多いでしょう。

もちろんリフォームをすれば、内装は劇的に美しくなりますが、売却価格にリフォーム費用の全てをプラスできるとは限りません。このあたりは、不動産会社と相談しながら決めていくのがおすすめです。

ただ、内見の前にはしっかりと掃除しておくのがおすすめです。水回りを中心に、ハウスクリーニングを利用するのも良いでしょう。

設備の状態はしっかりとチェックし、不具合があれば正直に申告してください。必要な情報を正直に開示することで、買い手も安心できるでしょう。

古いマンションになればなるほど、売却活動をスタートしてから買い手がつくまでの期間が、長くなると言われています。築20年のマンションの場合も、スケジュールはできる限り余裕を持って組んでおきましょう。

築30年のマンションの売却はどうなる?具体的な方法と注意点

築20年でマンションを売却するのをやめ、築30年まで暮らしたとしても、売却方法そのものに、大きな変化はありません。

築20年で売却する場合と同様に、契約する不動産会社を決めて、売却活動をスタートしましょう。ただし築30年のマンションの場合、以下の点に注意してください。

さまざまなリスクから敬遠されがち

築20年の中古マンションと比較して、築30年の中古マンションでは、以下のようなリスクが発生しがちです。

  • 老朽化による不具合の増加
  • マンション外観の老朽化によるイメージの低下
  • 大規模修繕や建て替えまでの期間が短い

年月が経過すればするほど、マンションは老朽化していきます。設備の不具合は増えますし、外観もなんとなく古ぼけた印象になってしまうでしょう。

またマンションの修繕計画によっては、購入してすぐに大規模修繕が当たってしまう可能性も。こうしたリスクを避けるため、「築30年物件は避ける」という方も決して少なくありません。

実際に築30年物件は、築20年物件よりも売却が難しい状況にあります。

だからこそ、売主は買主が不安に思いがちなリスクを、あらかじめ潰しておく必要があるでしょう。リフォームをしたり、耐震基準に関する明確な書類を用意したりすれば、築30年物件でも、手が出しやすくなるはずです。

築30年マンションが敬遠されてしまうポイントを突き止め、事前に対策を取っておくのがおすすめです。

また2021年以前の中古住宅購入では、「築25年以上の物件を購入する場合の住宅ローン減税」について、一定のルールが設けられていました。

しかし、2022年以降の契約については、このルールは撤廃。「登記簿上の建築日付が1982年1月1日以降」であれば、住宅ローン減税を利用できるようになっています。

「住宅ローン減税が利用できない」というのは、長年、築30年マンションを売却する上での非常に大きなリスクと捉えられてきました。このルールが撤廃された点は、古いマンションを売却する上で追い風と言えるでしょう。

売却価格がぐっと下がる

築30年マンションを売却する場合、築20年マンションよりも価格はぐっと下がります。売却価格が下がることを見越して、計画を立てる必要があるでしょう。

鉄筋コンクリート造のマンションの資産価値は、築40~45年ほどでゼロになります。築30年のマンションの場合、限りなくゼロに近い状態と考えられます。

築20年のマンションと比較すると、市場でも売れ残りがちな築30年物件。だからこそ、できるだけ有利な条件で売却するための戦略が必要になります。

パートナー選びが何よりも重要

築30年のマンションを売却する際には、パートナーとなる不動産会社選びが何よりも重要なポイントになります。

中古マンションを扱う不動産会社は多いものの、古いマンションを売る方法に長けている業者は決して多くはありません。

古いマンションを得意とする不動産会社を見つけ、契約しましょう。パートナー選びで成功すれば、その先の流れも信頼して任せられます。

築30年のマンションの魅力をアピールする売却活動が必須

築20年のマンションと比較すると、築30年のマンションの売却は、難易度が上がります。とはいえ、築30年のマンションならではの魅力は少なくありません。

重要なのは、こうした魅力を把握した上で、より効果的な販売戦略を練ることです。

築30年マンションの魅力は、具体的に以下のとおりです。

  • 価格が安い
  • 立地条件が良いケースが多い
  • 購入後の価格が、大幅に低下するリスクがない
  • 固定資産税の負担が軽い
  • 管理状況を、物件から判断した上で購入できる

築30年のマンションの魅力は、価格と立地条件のバランスにあります。駅近の物件でも、新築とは比較にならないほど、安価に購入できる可能性もあるでしょう。

また中古マンションを購入する際に、管理状況を気にする方は多いものです。築30年は、過去の管理状況やメンテナンスに、一定の「答え」が出る時期。答えを参考にしつつ、より状態の良いマンションを選択できます。

こうした魅力を上手くアピールできれば、築30年のマンションの売却も、決して夢ではありません。

自分が所有するマンションのどこに魅力があるのか、ぜひ冷静に検討してみてください。

築20年のマンションを売るなら…まずは「不動産一括査定」を

「現在住んでいるマンションが、そろそろ築20年を迎える」というタイミングで、マンションを買い替えて、住み替えを考える方もいらっしゃるでしょう。

マンションの寿命はまだまだ長く、「あと何年住めるだろう…」と不安に思う必要はありません。とはいえ、ライフスタイルの変化を実感しているなら、できるだけ有利な条件で売却できるうちに、具体的な行動に移すのもおすすめです。

築20年のマンションを売却するなた、まずは一度、不動産一括査定を利用して、売りたいマンションの相場をつかんでみてください。売却活動の、最初の一歩を踏み出せるでしょう。